「ほーむくん、たうんちゃん」 〜松山編〜
ホームタウンホームページのキッズコーナー“ぼくらのまち研”第五弾は〜松山編〜です。
またまた文学の話。
夏目漱石の「坊ちゃん」は10代の頃読みました。健全でユーモアもあり、余裕がある感じがしたので、夏目漱石は明るい人で本当に坊ちゃんなんだろうと思ってました。
しかし、やはりこの時代の文学者。調べてみると一筋縄ではいかない波乱がありました。
5男として生まれた漱石は、母親は高齢出産だったことを恥じていたり、0歳で里子、1歳で養子、9歳で生家に戻り、21歳で夏目家に復籍と、家庭内でのゴタゴタの多い幼少期を過ごしている。
その後、大学では成績優秀で、主にイギリス文学の研究していたが、俳句にも興味を持ち正岡子規に俳句を学びその影響を受けるなど順調な青年期を送る。
俳諧的余裕という態度で鋭い風刺に満ちた「我輩は猫である」から始まり、「倫敦塔」「坊ちゃん」「草枕」とつぎつぎと発表し、人気作家となるが、
その頃から胃潰瘍、神経衰弱など数々の病気に苦しめられながらの執筆が生涯続くこととなる。主人公がその病気を持つ設定の話もあり、そのつらさは読めばわかるとか。
胃潰瘍では5度も倒れるほどで、糖尿病に悩みはじめた年に大内出血を起こし「明暗」執筆中に亡くなった。
前期三部作の「三四郎」「それから」「門」、後期三部作作「彼岸過迄」「行人」「こころ」と、有名な作品は数知れず。
しかし、病気と闘い続けた生涯は苦悩に満ちている。
今夏目漱石の作品を読んだら、漱石のことをユーモアのある明るい人だとは思わない、と思う。
驚いたことがひとつ。
夏目漱石の遺体を解剖し、摘出した脳と胃が、現在も東京大学医学部にアルコール漬けで保管されているそうです。